2016年からサッカーに導入された新しいシステムVAR。ここでは、「そもそも何の略なのか?」「読み方やどんな時に使うものなのか?」などVARのルールについてまとめています。
VARとは何の略?読み方はそのまま
VARとはvideo assistant referees(ビデオアシスタントレフェリー)の略で、映像を用いて主審を援助する審判員をさします。その名の通り、映像で判定が間違っていないかチェックする審判員です。
当然主審の判定が一番なのですが、その主審をサポートする副審という位置付けになります。VARの読み方はそのままアルファベット読みして「ヴィエーアール」。
主審が判定を下す時にVARの意見を求めたり、VARから主審に判定についての意見が無線を通して伝えられます。
ですが、時にVARのカメラをサポーターの振る旗が邪魔をしていたり、カメラそのものが故障していたりとトラブルもあるようです。
どんな時に使うの?ルールを確認
ではVARはどんな時に使われるのでしょうか?
VARによって元々のルールが変わってしまう事はありません。
VARの援助が審判に適用されるのは「はっきりとした、明白な間違い」もしくは「見逃された重大な事象」の場合のみ。
a. 得点か得点でないか
b. ペナルティーキックかペナルティーキックでないか
c. 退場(2つ目の警告(イエローカード)によるものではない)
d. 人間違い(主審が、反則を行ったチームの別の競技者に対して警告したり退場を
命じた)出典:JFA
「得点か、得点ではないか?」「PKか、PKではないか」「退場かどうか」「反則をしてしまった競技者が本当に反則を犯したかどうか」そして主審や副審が見ていない「見逃された事象」がないかどうかを自動的にチェックしています。
VARの手順
↓
対象となる事象が起こった場合、VARがリプレーで再度チェックするのに時間が必要ならば、主審に試合を再開しないように連絡
↓
連絡を受けた主審は、VARとコミュニケーションをとっている間、「指を耳に当てる」サインをし、周囲に示す
↓
主審がレビューする場合、「テレビシグナル」を示す
↓
VARからの情報をそのまま受け入れる「VAR ONLY」か
主審が直接映像を確認する「オンフィールドレビュー」で判断
↓
再度主審がテレビシグナスを示し、最終判定を示す
画像チェックに時間がかかると判断された時は無線で主審にチェックが終わるまで試合を中止にするよう無線で伝えられます。主審が耳に手を当てている時はまさにVARから何かを伝えられている証拠なんですね!
映像チェックを主審がする時は四角いモニターを指で表すジェスチャー(テレビシグナル)をします。その後モニターで映像をチェックし、その後主審が最終判定を下します。
どこまで遡ってチェックが出来るのか?
チェックするから試合中断!と何度も中断する訳にはいきません。VARの映像チェックは「プレーが再開されるまで」の猶予があり「得点に繋がる攻撃の始まりとなった起点」から映像チェックが行われます。
サッカーの試合が頻繁に中断されていない理由はVARが映像チェックに要する時間が、1試合につき平均で55秒しかかかっていません。更に判定の正確さは折紙付。VARを導入する前はおよそ93%でしたが、導入後は98%にまで上昇しています。「最小の干渉で最大の利益」が原理原則というのが納得出来ます。
まとめ
・VARとはvideo assistant referees(ビデオアシスタントレフェリー)の略
・VARは常に映像をチェックし見逃された事象がないか、PK、得点、退場、反則などを自動的にチェックしている
・VARの意見は無線で主審に伝えられるが、最終決定は主審が行う
・VAR導入により判定の正確さは98%
コメント